2006年01月19日

petite cherie / ANNICK GOUTAL

私と「petite cherie(*アクサン省略)」の出会い、
という超個人的などうしようもない雑文。

プチシェリーに思い入れのある方、
「オマエがプチシェリーて!」とドン引きの方は読まれないことをオススメ。



あれは大学院に入ったばかりの、ムシムシした6月でした。


私は社会人大学院生として院に入ったのですが、
到底ついていけていませんでした。

6月頃というのは、
「働きながら勉強する」というのをナメきっていたワタクシが、
思いっきり叩きのめされた頃です。


じめじめした気候の中、どうにも気分が浮かない。


落ち込むとすぐに新しいフレグランスを買い込むのが、
私の悪い癖でした。

その日も、
浮かない気持ちと焦燥を抱えて、
またフレグランスでも買うか〜、とI勢丹にフラリ・・・と入ったのです。


そこで出会ったのが、アニックグタールのプチシェリーでした。


petite cherie

「シェリー」だなんて、酒の匂いかしら・・・?

とカウンターでふらふらと惹かれたのが、手に取ったそもそものきっかけです。


ムエットで香りを試させて頂くと、
確かにトップはツンとしたアルコール臭が相まって、
お洒落なカクテルのような香りがしました。
やがて、まるで洋梨のコンポートのような甘い香りへ。


即買いでした。
(さ・・・酒飲みですみません)





しかし、その後自宅に帰ってからボトルを見てびっくり。

スペルが、

「petite cherie」

だったのですよ。


酒のシェリー(xeres)じゃなかった
恥ずかしっ


「cherie」は、「大切な人」「いとしい人」とか「お気に入り」という意味です。
うん、酒のシェリーより、ずっと素敵なネーミング。


実際肌にまとってみると、酒!と思ったトップはすぐ飛んで、
やわらかな香りになっていきます。
桃の香りが前面に出て、
わずかなローズと緑の香りが漂ってきました。
バニラは、私にはほとんど分かりませんでした。
(そのころにはもう大分香りが薄くなってしまっているからかも)

フルーティーフローラルに分類されるんでしょうか。
全体的にとても上品な印象でした。
フルーツの香りにくどさがなく、キラキラとした透明感があるような気がするのです。


ともあれ、
大切な宝物を大事に大事に見守るような、
そんな香りでした。

自分の、学問の才能のなさにうんざりしていた梅雨の私は、
この香りでほんの少し癒されました。

まあ、そう肩肘はらないで、
甘い記憶でも思い出してさ、と。







「petite cherie」と言えば、同名の映画がありますが、
それとは関係ないですよね・・・。(確か同じ1998年公開だったような)

その映画は愛娘の話だったので、
フランス語の知識が浅い私には、
どうにも「petite cherie」=「最愛の娘」というイメージがあります。


桃とバニラとムスクローズ(白い一重のバラ)と、グリーンと。
やさしいやさしい、あまいかおり。

いつか旅立つ娘へ贈る、
母と娘の二人きりの世界だった頃のあまやかな記憶を閉じこめた香りなのでしょうか。

それとも、自分の少女時代を思い返す、
娘時代の自分へ贈る香りなのでしょうか。



そういえば、桃の金色のうぶげは、まるで陽光に照らされた少女の頬のよう。

若々しく萌える四肢は若芽の緑のそれで、
ほころぶ笑顔はバラの予感。

そんな甘い記憶を、あまいバニラで霞ませて。


何かすごく間違った解釈なのかもしれませんけど、
「少女(時代)のあまやかな記憶」
という妄想で、香りの成分に一人で勝手に納得してしまいました。


そして、
いつか自分の娘にもこれを贈ってみたいなあという夢と、
自分にはなんだか似合わない香りだなあという実感が湧いてきました。








だって私の産毛は今も昔も剛毛ですから。(きもっ)


*ちなみに湿度と気温の高いとき、
 私だけの独特の感触ですが、「錆?」のような香りをむわっと感じることもあり、
 気候条件で感じ方が変わりそうな香りだなあと思いました。
 夏にも向いていそうな印象だったのですが。
 冬こそピーチの透明感がキーンと出るのではないかと・・・これも私個人の勝手な印象ですけれど。
posted by ル ブルー at 12:14| Comment(4) | TrackBack(0) | 香水エトセトラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは。
フラリと遊びに寄らせて頂きました。
Posted by プラスさん at 2006年01月19日 17:33
ここの所毎日登場で失礼しますm(_ _)m
うぅ〜ん、本当に素晴らしい表現力。
拝見しながら思わず「ほぁぁ〜〜」と
妙な感嘆の声をあげてしまいました(気色悪)
真剣に、香水売りになられたらカリスマになれますよ(笑
↑しつこいですね私

プチシェリーのシェリー、
cherryのフラ語読みかと思っていましたよ今まで・・!(恥
私はトップしか記憶がないのですが、
やっぱりアニックの香りは綺麗に変わるんですね・・。
今度行ったらムエット貰ってきます♪(買えよ)

それにしても、察するにやはり
同じ時に同じ場所に居合わせた可能性が濃いですね、
かなり・・!
何だか鳥肌立ちました。
ウ・ン・メ・イ?
(気持ち悪いから。)

普段のブログも楽しく拝見させて頂いておりますが、
ル ブルーさんの香水レビューは特に好きです(uu*
本を一冊読んだような気持ちになれます。
これからも楽しみにしています。

Posted by じたこ at 2006年01月19日 21:46
プラスさん、はじめまして!

こんな僻地にようこそいらっしゃいませ〜
よろしかったらまた遊びに来て下さい。
Posted by ル ブルー→プラスさんへ at 2006年01月20日 14:30
じたこさん、こんにちは!

我ながら珍奇な感性とちんけな表現だと思いアップを悩んだので、
ほかならぬじたこさんからそんな御言葉を頂けると、
もう嬉し恥ずかし恐縮です・・・。
ありがとうございます・・・!
じたこさんの足下にも及びませんけど、がんばります!

一時期香水コーナーに通い詰めだったので、
もしかして接客していただいてたりして・・・(^^)
運命ですね!
あそこの店員さんはみなさん親切で博識で、
私がカウンターでうんうん悩んでもニコニコ見守って下さったし、
サンプルもたくさん下さって(セコ)
大好きですよ〜♪
Posted by ル ブルー→じたこさんへ at 2006年01月20日 14:36

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